データ改ざんから考える株式投資

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[5711]三菱マテリアルが24日、急落しました。一時は前日比11%安の3635円。終値は3760円となりました。

同社が23日、子会社の三菱電線工業、三菱伸銅、三菱アルミニウムの3社で検査データの改ざんなどの不正があったと発表したためです。

そのうち三菱電線では、航空機や、産業機器、自動車など幅広い分野で使用されているシール材がデータ改ざんされました。不適合品が出荷された可能性がある顧客企業は229社とのこと。

 

過去には神戸製鋼所でも

 

過去には[5406]神戸製鋼所でも同様に品質データの改ざんがありました。皆さんの記憶にも新しいことかと思います。

 

神戸製鋼所が発表したのは10月8日。顧客が求める品質基準を満たしていなかったとの発表は、供給先の企業に対する信頼を裏切っただけでなく、ものづくり大国と言われている日本の信用に大きく傷をつけました。

 

最初の発表から1ヶ月以上が経過した11月15日も、神戸製鋼グループ子会社の製品がJIS(日本工業規格)認証を取り消されたと発表されました。

 

【株価にも影響】

一度失った信用を取り戻すことは簡単ではありません。積み上げることは時間がかかるが、失うのは一瞬だとよく言われています。

 

それは株価にも表れています。[5406]神戸製鋼所の発表前、6日の終値は1368円でした。皮肉にも1ヶ月ぶりの高値を更新した日でした。10月8日の発表後初の取引日となった10月10日の終値は300円(22%)安の1068円ストップ安になりました。

 

その後も下落を続け、結局は10月16日に774円まで落ちました。6日終値から実に43%安です。

 

11月6日には一時1129円と10月10日のストップ安を超えましたが、それ以降は再び下落に転じ、執筆時点株価は1021円。発表前の水準まで戻すには、まだしばらく時間がかかりそうです。

 

安易に近寄らない

急落しているのを見ると、買いたくなるかもしれません。しかし、[5406]神戸製鋼所の例を見ても安易に近寄らないほうが良いと思います。なぜなら、後から悪材料がまた出て来ることも考えられるからです。

 

それよりは、より安全に、より確実な銘柄を探して投資する方が賢明です。

 

さいごに

大事なことは、この不正に関する犯人を探し出すことではなく、また企業のことを叩くことでもありません。このようなことが二度と起こらないように取り組むことだと思います。企業単体ではなく、社会全体としてです。

 

なぜなら、企業だけに原因を求めるのは視野が狭いかもしれないからです。報道によれば「閉鎖的な風土」などが原因とされていますが、それならば昨今のようにいくつもの大企業で相次いで不正が発覚することへの説明が付けられないからです。

価格競争によって品質が犠牲になったのか、そもそも技術的にできないものをできるとしてしまったのか・・・不正の理由は考えようと思えば理由はいくつも作ることができます。しかし、社会全体に歪みがあるような気もするのです。その歪みを解消してはじめて一連の問題が解決したと言えると筆者は考えます。

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